とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

表現力ほどあいまいな採点はない

 

2019/5/23 掲載分

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こんにちは

なんだか一気に夏ですね。

かき氷が恋しい日になってきた・・・・

 

さて、おとといから世界フィギュア男子FPを呟いておりましたが、

原因は、こちらの記事。

 

number.bunshun.jp

みなさん、もうお読みになりましたよね。

numberは、比較的公平な記事が多いと感じておりましたが、今年のワールド以降、

こういう記事とかテレビ放送とか、めちゃめちゃ多い。

 

何度も言いますが、すごく良かったですよ。

羽生さんの演技は。

怪我明けとは思えないクオリティ。

 

ここにきて、私は美の定義ってなんだろうと考えてしまいました。

人それぞれ、民族的にも好みが違いますし、一概に決めつけられない。

 

美の衝撃って・・・すごいな。

 

でも、私は、たんたんと高難度ジャンプを決めていくネイサンの姿に、衝撃をうけ、

美しさを感じていました。

 

いつも思うのですが、PCS(演技構成点)とはなんでしょうか。

自分でも再考のため、まとめます。

1. SkatingSkills(スケーティングスキル)

2. Transitions(トランジション)

3. Performance(パフォーマンス)

4. Choreography/Composition(コレオグラフィー、コンポジション)

5. Interpretation of the Music(インタープリテーション)

1 はスケーティング(足元の)技術

 

 私が今まで見た中で、もっともスケーティングスキルに優れていたスケーターは、

パトリック・チャンだと思っています。

現時点でも凌ぐ選手は出てきていない、と思います。

昔は、コンパルソリがあったため、スケーティングスキルがかなり要求されていたのですが、アルベールビルオリンピックから無くなったので、今の方は知らない人が多いと思いますが、たんにスケートの一蹴りの伸び、だけでなく、ターンで減速せず、加速したり、緩急をスムーズにできたりする、足元の能力です。

 

2 はいわゆる解説者がよく使う「つなぎ」です。

 

ジャンプの前や後のステップ、動作、ステップ、ターンなど。

これが沢山入っていると、ただ、ジャンプだけというだけではなく、演技と一体となったジャンプと見られ、見応えを感じる。

 

3 はパフォーマンス、演技力ですね。

 

これが一番難しいし、好みが別れる。

音楽の表現って何?どうしたら点数取れるの?

彼の国の方みたいに、顔芸で取れるの?ってとこが疑問でしょう。

テレビだと顔芸も見えますが、普通のスケートリンクでは顔の表情まで見えないことも多い。

敢えてジャッジのそばに行って、アピールすることも多いけど、ずっとジャッジの前で

演技している訳にもいかない。

となると、身のこなし、スケーティングスキルで表現するしかないでしょう。

 

4 は振付と構成

 

んじゃ、お金出して振付頼めばいいじゃん(笑)って事になりますけど、

それも違う。

要は、振付をいかに身体全体を使って表現し、リンクの空間をバランスよく全体を使って、演技できたか、ではないでしょうかね。

よく、TLなどに選手のリンク占有状況などをメモして(すごい!)アップしている人がいます。現地にいかない限りわかんないよ、こんなの。

テレビだとよくわからないですね。

 

5 は曲の解釈

音楽表現ですね。これもどう、採点するの?

ジャッジは音楽家ですか?

まぁ、一般の人にもわかる程度の音楽表現でしょうね。

曲をスケーティングなどの動作によって、うまく表現できているか、でしょう。

 

どちらにせよ、ムーブメントが基本なんですね。

フィギュアって芸術なんだか、スポーツなんだかよくわからなくなる。

 

でも、ひとつ言えるのは、すばらしい芸術性を表現するには、すばらしい技術を兼ね備えている事が重要だということ。

 まず、技術を持っていないと、芸術性が正しく表現できない、ということですね。

 

私が羽生さんの美というか、もっている技術と演技力等がすべて融合された

プログラムは「パリの散歩道」と「SEIMEI」(2015-2016)だと思っています。

確かに技術的には今の方が優れているのですが、心技体が一番しっくり来ていたプロだった気がします。

こう言っては羽生ファンが怒るかもしれませんが、羽生さんは猫背です。

スケーティングがスピードに乗るまで漕いでいる時、顕著です。

でもその欠点を補うプロが「パリ散」だったと思います。

むしろ、その姿勢が生かされていました。

ソチのSPを見ていて、しみじみとジェフ、すごいなぁと感じたのを思い出しました。

羽生さんもイキイキしてました。

何度鬼リピしたことか。

 

 そのあとの「オペラ座の怪人」も「バラード1番」も良かった。

でも、その二つにはかなわない。(と思っている)

「バラード1番」は羽生さんのスケーティングスキルがアップしたと

感じる作品ではあったけれども、私見だけれども

浅田真央の「バラード1番」には適わない。(と思っています)

 

「オペラ座の怪人」は怪我のイメージが強くて、私自身見てると

辛くなる・・・という個人的な意見です。(勝手です。すみません)

 

本当に好みの問題で申し訳ないですが、

「Let's Go Crazy」は、あまり....

そのおかげで、そのシーズンは、昌磨とネイサンを繰り返し見てしまう羽目に(笑)

 

どうしてだかちょっと考えてみました。

この間何気なくみていたら、ハッと気が付いて、音楽をやっている友人に聞いてみたのです。

その正体は、「リズム」でした。

羽生さんは、イヤホンにこだわるほど、音楽が大好きで、音楽表現もすばらしい(と評価されてます)

でも、私には、Let's Go Crazyにはちょっと違和感がありました。

「ズレ」を感じてしまっていたのです。

それは、羽生さんにリズム感がない、というのではなく、

民族固有のものではないかと思ったのです。

 

ロシア選手がアメリカのジャズとかやっても合わないし、外国人が、日本の民俗音楽をやってもいまいち、というのと一緒です。

 

日本語は、元来、外国の音楽を歌うのに、合いません。

合うはずがありません。

ミュージカルなんか、うまく邦訳してあるので、事なきを得ていますが、

他の国の音楽は、音符ひとつに複数の文字を入れるのですが、日本語は一音、一文字です。

 

あとは裏拍です。

これが疎いと思うのです。音楽やっている友人が申しておりました。

これは、羽生さんのせいではなく、民族的なものです。

じゃ、世界的に活躍している音楽家は?

それは訓練しているからです。

こんなブログをみつけたので、見てみてください。≪お借りしました≫

   ↓ 

なので、「SEIMEI」みたいな音楽は、誰にもまねできないし、

してほしくない。

あれは、羽生さんのもの。(と思っています)

 

話は逸れましたが、

音楽表現というのを評価するのは、難しいと思うのです。

 

友人曰く「楽器を演奏できる人は、裏拍の問題はほぼない」と。

 

羽生さんを例に出してしまいましたが、ムーブメントは、人のリズム感によっても

かなり違ってきます。

 

何が言いたいかというと、PCSはジャッジの「嗜好による」

そして、場を制するものに高く与えられる

としか思えません。

以前は、PCSはシニアにあがりたての人には、辛かった。

羽生さんだって、最初はPちゃんにはなかなか勝てなかった。

 

メドベージェワくらいから、すぐ高いPCSが与えられていたと思う。

そして紀平さんもすでに高い。

あの宮原さんだって、シニア上がりたては、そんなにもらえていなかった。

 

やっぱりおかしいなーと思うのです。

 

最後に私は、「美しいジャンプを決めれる人」は、ムーブメントが素晴らしく、

PCSをあげてもいい、と思っています。

もちろん「つなぎ」もいりますが、それを重視しすぎて、肝心なジャンプが

疎かになったり、ヘロヘロタノジャンプになるのは、見苦しい。

そういうのって、PCSたくさんあげてもいいの?って事を言いたかったのです。

 

フィギュアは、身体が楽器なんじゃないかな。

音符が沢山ちりばめられている音楽もあれば。

単調だけど味わい深い雅楽のような音楽もある。

それをどう奏でるか、がスケーターの技術。

そして、どれが好きかは、その人の嗜好!!

 

だから、表現力を表すPCSはあいまいであって、

あいまいを正すことは不可能なんです。

納得いかないけど、仕方ありません。

採点競技故の問題です。

(ただ、ジャッジはもっと勉強して、なるべく統一感のある

採点をお願いしたい)

 

長くなりましたので、以上です。

(これは、触ってはいけない問題だった気がする・・・・) 

(なんでこれをブログにしようと思ったのだろう・・・・?)

 

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