コロナウイルスで鬱々としている昨日、久しぶりにうれしいニュースが。
藤井七段が、棋聖戦の決勝トーナメントにまず一勝した。
スターの存在と意義
フィギュアネタが多い、このブログでもちょいちょい藤井七段の
話は出してきている。
なぜか。
同じ愛知県出身で、四段昇格前から地元では有名で、
そしてなにより、スターの素質を持っているからです。
そして若いのにすばらしい人間性を持っているから・・・・
(ミーハーなんでしょうね。私が・・・)
スターというのは、本人が意図していてもいなくても、否応なく注目されて、
世の中の話題をかっさらうもの。
それは、その業界に光を照らし、すばらしい効果が生まれるもの。
フィギュアで言えば、伊藤みどり、浅田真央。
彼女たちの出現で、マイナー競技だったフィギュアがお茶の間でも
知れ渡るようになった。
藤井聡太の出現で、不正疑惑で落ち込んでいた将棋界にスポットがあたり、
救世主といえる。
私も将棋は正直、「観る将棋」です。
以前にも書いたのですが、漫画も大好きなので、
藤井君出現前には、「3月のライオン」にめちゃは待って読んでいたのです。
藤井君が四段に昇段したニュースを見たときには、リアル桐谷玲が出てきた!と興奮
したのものです。
一人の飛びぬけたスターが出現すると世界が変わる。
サッカーはカズ
卓球は愛ちゃん
ゴルフはタイガーウッズ
バスケはマイケルジョーダン
競技そのものを知らなくても、名前は知っている!というのが
それです。
日本フィギュアでは、やはり伊藤みどり、浅田真央、羽生結弦でしょう。
荒川さんも金メダルは取りましたし、高橋大輔も素晴らしい選手です。
でも、一般の人を巻き込む力というのは、この三人には勝てないでしょう。
とりわけ、この中でも圧倒的な知名度と好感度は、真央ちゃんでしょう。
一部のファンの熱烈度などは、羽生くんもすごいけれども、お茶の間の好感度というのは、やはり真央ちゃんを置いていない。
フィギュアを文化に押し上げたのは、真央ちゃんだと思っています。
異論はありますでしょうが、私が地元名古屋にいて感じていることです。
海外スケーターは、日本に来て、「すばらしい観客だ」とほめてくれてます。
フィギュアを文化に
ネイサンも同じように感じてくれていて、「アメリカでも同じようにならないか」と
熱心に活動してくれています。
でもイェールに入って、またまた現実を知ることとなる。
自分の愛しているスケートがかなりマイナースポーツだったということを。
そして自分がワールドで優勝しても、近しい人以外は、知らないことを。
このブログでも何回か言っておりますが、
アメリカではもっと人気のスポーツがあるからです。
日本では、野球とサッカーが人気で、ラグビーだって、強くなって初めて、
みんなが認識しだした。
アメリカのフィギュアもそんなものです。
ネイサンの前に、ワールドで優勝したのは、バンクーバーの頃までさかのぼる。
日本のファンは、ネイサンが「僕が優勝してもみんな知らないし、ユヅのことも
知らない人もいる」で激怒されている方もいらっしゃったようですが、
そんな人達は、日本がかつて弱かったラグビーの有名な選手だったり、
カヌーの選手だったり、フェンシングの選手だったりを知っているのでしょうか。
知りませんよね。(私も知らない)
だって、ニュースにならないですから。
自分で探しに行かないと見つけられないニュースですから。
ネイサンは、そんな自分の愛するフィギュアをなんとか知らしめたいと言っていますが、自分の時代ではなく、「アリサの時代には」とな自虐的なことも言っていたなぁ。
でも彼はそれでも日々努力している。
勉強も自分のフィギュアも
そんな中、イェールの学生の方のインスタにネイサンが!
(si.si448さん、お借りしました)
大学のIngaiis Rinkでロケットマンを披露している映像が!
これで、少なくとも、このスケートを見た生徒は、
今度のワールドの結果は注目してくれますね。
そして表彰台の真ん中に立つネイサンを見て、二年後の北京に期待を
してくれるようになるのです。
そして同じ同窓のネイサンをイェール卒業生も応援してくれるようになるのです。
これが続いていくと文化になります。
選曲も素晴らしい。
これが 「ラ・ボエーム」だったら?
素晴らしいとはわかってもエルトンジョンのほうが、アメリカの若者の心を
つかむに違いないし、フィギュアのイメージも変わるんじゃないかな。
キラキラヒラヒラの衣装を着て、のイメージから、ロックやヒップホップの
スケートもあるんだ、と。
今はまだ、スタート地点にいるのかもしれないけれども、
ネイサンのこういう行動が、変えていく一歩となるといいな。
ラファが、ネイサンにインタビューしてくるマスコミが少ない!とご立腹だったそうですが、致し方ない。
それは、ネイサンが北京で金メダルを取るまで待ってください。
現にアメリカスケート界も変わりつつある。
今、メンバー的にも日本を凌駕する勢いです。
一人のスターの出現が、周りを変えていくという素晴らしい現象です。
日本も高橋大輔から変わりましたものね。
彼は男子シングルも変えましたし、今度はアイスダンスまで変えようとしています。
高橋大輔が北京に行けるか?
そんなに簡単ではないと思いますが、その期待が、人をひきつけ、競技人口を増やし、観客を増やしていく。
それが文化になっていく・・・・
その過程を見ていられるのは、とても幸せなことなんだとしみじみと
感じています。
大変なことも多いですけど、文句ばかり言っていても始まらない。
気持ちを切り替えて、済々と頑張るしかないですね。
コロナ関連で、すさんだ日本の状況を嘆いていた時に、ネイサンと藤井七段のニュースは、一時に清涼剤となりました。
ネイサンが元気で滑っている姿を見ただけでも元気が出たので、
ネイサンの演技をアップしてくれた、イェールの人、ありがとう!!