とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

たった一瞬の煌めきを。全日本フィギュアにて。

フジテレビだけの放送なんて・・・・

 

「フィギュア歌謡祭」なるものを、動画で観た。

私は、誰かがだれかの歌を歌うものなのかな、と思っていた。

 

あの「FOD」に動画が上がっているそうだ。

せっかく月額料金をお支払いしているので、観ない手はない。

 

観ました・・・

これ、泣かせようと思っていますね??

音楽もぴったりだし、なによりも選手のスケートに賭ける思いが

強く伝わってきて、想像を掻き立てる。

 

昌磨の回で、ランビ伯爵曰く

 

「世界一になれた選手には、演技の中に特別な一瞬があったからだ」

やはり世界を知っているコーチは違う。

実体験で感じている。

同じものを昌磨にきっと伝えてくれるし、すでに伝え始めてくれている。

 

私見だけれども、昌磨の今までの演技には、切なさとか、勢いとか、

曲に憑依しているように感じていた。

それが恐ろしく魅力的で、何度も繰り返してしまっていたようにとれた。

時にそれが、うまく出るときもあったりしたが、

彼の中で暴走してしまうことがあった。

 

そのピークがフランス杯だったような感じを受ける。

 

だけど、今彼は、それを操れるようになってきている。

魔法使いの元で。

その武器は「愛」ではないかと思う。

 

昨年の全日本SPの舞台を生で見たが、彼の演技から、

愛が溢れていた。

 

気が付いたら、拍手で手が赤く、手のひらの骨が痛かった。

周りも私も泣いていた。

温かい涙だった。

 

彼はこれまで、無自覚で愛を振りまいてくれていたが、

今は自覚して愛を伝えてくれている。

伝え方は、魔法使いが教えてくれたのかな。

 

「挑戦でなく、みなさんと一緒に優勝を狙いたい」

 

ファンはうれしさを通り越して、感動している。

 

彼の演技と共に、米津玄師の歌詞が、強く私たちの心に突き刺さる。

 

 

 

 

そしてゆまちと駿くんの回。

 

彼らは本当に気の毒だ。

こんなコロナ禍にシニアデビュー。

初めて尽くしの上に、世界中、かつてないくらいの災厄の中。

心の炎を燃やして、挑み続けている姿。

 

流行歌とは言え、Lisa さんの「炎」はぴったり過ぎてびっくりしてる。

 

彼らの心には、今炎が揺らめいている。

それがいつマックスに燃え上がるのか。

 

お互いの存在が、燃料となっている。

だけど、いまゆまちが、鼻ひとつリードしているのは、

燃料に、「自覚」が芽生えてきているからだと思う。

 

父をオリンピアンに持ち、サラブレットと呼ばれていたゆまち。

早くから羽生さんの故郷で天才少年と呼ばれていた、駿君。

 

駿君を抜けるようになったのは、「オリンピックに行く」という固い決意。

表彰台の真ん中に立ちたい。

北京の枠は自分で取りに行く。

 

その自覚が彼を一回り成長させた。

 

駿君もこのまま黙ってはいないだろう。

 

これから、まだ始まるスケート人生を二人は並走して行くに違いない。

お互いを燃料にして。

 

北京を経て、その先まで。

 

その中でどれだけの「特別な一瞬」があるのか。

 

見逃してはいけない気がしている。

 

 

 

 

そしてそれは、一部の選手だけではない。

特別な一瞬は、どんな選手にもある。

 

だから

このたった一瞬の煌めきを、全日本で見逃すな。

 

 

 

 

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