全日本女子FSが終了しました。
今回も、本当に全選手が主役の全日本だったと強く思いました。
大きく感じたことは、
1. 天使と女神 マイミハラとケオリサカモト
2. 全日本とスケート卒業する選手達
3. 木下アカデミーと、山田組 群雄割拠状態
1. 三原舞依と坂本花織
今回の女子で涙が出てしまったのは、やはり舞依ちゃんとかおちゃんです。
正しくジャッジすれば、減点項目は多かったかもしれない。
でも、そのスケートはローリーの言った通り、妖精のようでした。
以前の力強いスケートは姿をひそめて、浄化された部分だけ残った。
ただ、弱弱しさは、マイナスになることも多いので、それは今後練習をしていくと
改善していくでしょう。
何よりもスケートを愛している気持ちがものすごく伝わって、涙なしではみられない。
点数は思ったより低かった。
その瞬間、台乗りの可能性は消えた。
残るは親友 坂本花織
彼女は繊細だ。そしてやさしさから、ここ一番の時に崩れてしまう事が多かった。
でも今回は違った。
たぶん舞依ちゃんの点数は聞こえていた。
その瞬間察していたと思う。
NHK杯より緊張で張りつめている彼女は、戦いの女神のようだった。
何度も崩れそうになった瞬間があったように思える。
そのたびに、気力で立て直して、マトリックスを演じきった。
自分のためにと、親友のために氷上で戦っているように思えた。
点数がコールされた。
NHK杯より伸びなかった点数。
でも、確実に彼女は認められつつある。
今シーズンは、大きなターニングポイントになると確信している。
二人でそろってワールドへ行って欲しかった。
いいや、来年に期待する。
2. 卒業する選手
永井優香さん。
思えば、GPSで台乗りしてから、不調が続いていた。
一度シニアで台乗りしても、その好調が続く選手は多くはない。
GPSも何の意図かわからないが、国内選手の潰しあいのような
アサインもあったりするので、参考程度にしかならないこともある。
彼女の透明感あふれるスケートは、とても品があり、素敵だ。
でも、全盛期は迫力のあるジャンプも多かったと思う。
怪我というのは、本当に残酷だ。
エデンの曲が流れた時、ソチあとの情景が思い出された。
全日本を再度に引退する選手は多い。
シード選手以外は、国内試合を勝ち抜いてたどり着いた晴れ舞台。
良い成績は無理としても、自分の全力を出し切った演技をしたいと願っている選手は
多いと思う。
国際試合に派遣される選手もそうでない選手も
全日本を最後にする選手は多い。
真央ちゃんも織田君も、高橋大輔のシングルも。
まっちーもミキティもみんな全日本だった。
節目にするにふさわしい試合だから。
3.山田組の選手の笑顔に救われた全日本
ここのところ、木下アカデミーの躍進が目立つ中、
待ったをかけているのが、まちこ率いる「グランプリ東海」
山田組(そんな組織じゃない)
彼女たちの良いところは、笑顔が多い。
失敗しても、笑顔で挨拶する子が多い。
(全部とは言わないが、割合が多いのだ)
練習は厳しいと思う。
(たぶんコーチからの練習ではなく、自分に課している練習だ)
でもみんなスケートが好きで好きで、というのが溢れている。
もちろんどこの所属の選手もみんなスケートを愛している。
でも厳しい練習、プレッシャーの中、それが自分の心の隅に
隠れてしまう事も多い。
でも山田組は開放的なんだと思う。
うまくなってうれしい。
滑れてうれしい。
いい成績でうれしい。
生徒とコーチが双方喜びあう。
悪かった時は、慰める。
キスクラが温かいのだ。
今回は新田谷凛ちゃんがSPで初の最終グループに。
キスクラのまちこは、選手より喜びを爆発させていた。
彼女のスケートは本当に美しかった。
ノーミスはならなかったが、ミスに引きずられる事なく、
ブラックスワンを演じた。
とても感動的だった。
コロナ禍で開催した全日本。
色々な事があったけど、選手ひとりひとりはとても素晴らしく、
開催できてよかった。
出場できた選手は、みな、喜びにあふれていた。
昨日、最終滑走の紀平さんを見た後、テレビを消した。
表彰台も、会見も、テレビの解説も、その時はいらなかった。
ただ、純粋な選手達の思いに浸っていたかった。
ありがとう。
ここで、今大会の最大の功労者
ステファンランビエールコーチのインスタの写真を貼り付けます。
彼は選手に帯同し、時にはやさしく、時にはおちゃらけたり。
色んな選手に声掛けして、全日本を盛り上げました。
日本スケ連は、お歳暮を贈るべきです。
【今日の独り言】
まぁ、でもあとから録画みたり、動画見ますけど(笑)
なんか、また色々事件が起こっていたようですし。