とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

選考基準の曖昧さが産む、弊害と無用な争いについて

たまに火中の栗を拾う事をしてしまう。

ここから先は察して、読みたくない方はご遠慮願いたい。

 

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選手が怪我によって試合を棄権をした際。

 

今SNSなどで色々議論されている。

特に五輪の選考は、4年に一回のスポーツの祭典なので、

選手も各種団体、連盟も躍起になるのはわかる。

 

五輪の是非については、別途とするとしても、選考という点において、

グレーゾーンを作りすぎるのは、やはり良くないと思うのだ。

 

実績は大事だし、かといって実績だけでは現在の位置が見えていない。

どこの競技団体が、五輪の代表選考に、4年前の実績で候補に入れるということがあるのか。

 

せいぜい前回の世界選手権でメダル獲得した、という実績を鑑みるなら

理解できる。

ただそれも今シーズン試合に出ていれば、という話だ。

 

そして今年の全日本選手権に出るというならわかる。

もし、それも出場しないのに、選考に入ったというなら、選考する側が

愚かというもの。

 

スポーツというのは、その日戦って、記録で優劣をつけるものであるから、

過去の実績など、参考程度にしかならない。

 

今、どういう記録を出せるのか、ということだ。

それを確認するのが、代表選考会だ。

 

それに出場して獲得すれば、何の問題もない。

GPSやGPFなど全日本と五輪(もしくは世界選手権)への調整のため、

パスしてもいいのだ。

 

五輪が、過去の成績を参考に入れてメダルをくれるシステムなら、

過去実績参考にするといいのだが、生憎そういうシステムになっていない。

 

連盟の選考基準が曖昧過ぎる。

いっそ、今シーズンの成績だけで決まるものではない。

過去〇〇年の実績からも、選出されることもある。

ISU公認大会での成績は問わないとか入れればいい。

しかし、そうなると、今後の枠取りには大きく影響するだろうが。

 

たかが五輪という人もいるが、されど五輪である。

この四年に一回の大会のために、すべてを投げ打つ選手もいる。

でも、それはその選手自身の問題ではあるが、色んな方面から見て、

これほど透明性が必要な選考基準が必要な大会もあるまい。

 

もし、過去実績で選出されるなら、内村くんだって、水泳の萩野くんだって、

桐生くんだって、その他色々の選手だって選ばれて当然だった。

でも、きちんとした選考会で選ばれて、選ばれなかった。

(種目別で選ばれているものもあるが)

 

申し訳ないが、怪我をしたのは不可抗力かもしれない。

でも、五輪を控えたこの時期に、無茶に練習した結果だったとしたら、

それは代表選手としての資質に難があるとしか言えない。

 

今は誰も成しえていない高難度の技を練習し続けた結果だったとしたら、

それは体調管理に難がある。

 

その然るべき時期に自分の体調と調子をピークにできる選手を選ぶべきなのだ。

 

件の話題になっている選手の実績も私は重々わかっているし、

彼が土壇場にとても強く、選ばれて出場するとすれば、それ相応の成績を残すとは

思っている。

 

でも、やはり違うと思う。

これは私がライバル選手を応援しているから、という訳ではない。

あくまで連盟とマスコミが過重にこの選手に慮った発言を繰り返している事も

問題としている。

そして選考基準も。

 

競技はたった一人の選手のためにあるものではない。

もともと世界の大会に出れない実力の選手から、メダリストまで

山の裾野から頂上までの選手で構成されている。

 

ただ、選手が抱いている夢(高難度な技を国際大会で達成する)ということも

大切だ。

 

しかし、その競技自体の発展のためには、下からあがってくる選手のチャンスを

潰してはいけないのだ。

 

今シーズンに焦点を当てて、ピーキングをしてくる選手だっているだろう。

アスリートとして当然だ。

 

そういう全体感というのが、欠けているといいたいのだ。

 

はっきり言った方がいい。

 

人気と実績に優るものはない、と。それが連盟の望むものであるということを明確に

宣言すればいい。

それなら、仕方ない。

 

でもそんな競技は衰退するだろう。

 

そして、選手にとって大会は、世界選手権や五輪だけではない。

ほとんどの選手がそこには参加できない。

だからこそ、100%ではないにしろ、納得感のある選考が必要なんだと思う。

 

本当に難しい事だ。

でも、何を中心にするか決めれば、おのずと決まる。

 

それでこそ報われることも多いのだ。

選手も観客も。

 

きっと、不安が争いを増長させる。

せめて基準だけでもはっきりすれば、あと祈る事はひとつだけだと

思うのだ。

 

それについて、SNSでのたたき合いを連盟は知っているのか。

知っていたとしたら、どうかと思うし、知らなかったら、無能としか

言いようがない。

 

 

(悔しいけれど)

もう過去は問わない。

未来のために、是非お願いしたい。

 

 

 

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            こわい・・・きっと叩かれまくる・・・・

 

【今日の独り言】

究極は、自分の応援している選手を粛々と応援するのみなのに、

他の選手と比べてどうこう言うのは野暮です。

 

 

 

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