ドーピング問題。
今回、フィギュアの五輪を語る上では、外せない問題になってしまった。
当初は、他の人が色々考えて、意見を上げていたので、自分は
受けて考えていた。
しかし、ここにきて、とても理屈に通らない内容の弁明がワリエワ選手の
お母様から出た。
正直、これは組織ぐるみの問題だと思う。
だってロシアですもの。(←偏見)
私くらいの世代だと、旧冷戦時代のイメージからなかなか払拭できないので、
そう思ってしまっている。
でも、アメリカでも同じ問題が起こっていた。
主に陸上競技でそういう問題が取り沙汰されていた。
メダルをはく奪されていた選手も多くいる。
今回、私が格別に悲しいと思うのは、
絶望と呼ばれるほど、不世出のスケーターとなるカミラ・ワリエワが
地に堕ちたということ。
ドーピングについては、問題外であり、競技の上で誉れを貰っているのだから、
それなりの責任は生じている。
15歳だから、という特例は、五輪に出場した段階であり得ない。
だって、年齢制限で出られない選手だっているのだから。
そういう年齢に達しているのだから、責任の所在がない、とはなんという言い逃れか。
ただ、彼の国では、本人の意思とは無関係に、服用させられていた可能性もある。
だから、15歳だから、という訳ではなく組織ぐるみで、選択の余地がなかったのであれば、それは気の毒としか言いようがない。
しかし、平等であらねばならないスポーツ競技において、禁止薬物に手を出す段階で
もう負けている。
いくらその作用が顕著なものでないにしても、精神で負けている。
それは形には見えないが、後日、きっと明らかになる。
彼女の今回の問題は、全ROCの選手全体に疑惑の影を落としてしまった。
今回のシェルちゃんも、トゥルソワ先輩も。
ひょっとしたら・・・と思ってしまう。
そういう意味でも、15歳だろうが、なんだろうが、出場させるべきではなかった。
ロシアも自分のところの他の選手まで波及しないためにも。
そもそも、本当に疑いだけであれば、やはりグレーでは出場してはいけないと
思う。
潔白な選手達にも迷惑がかかる。
そしてメダルセレモニーも行わないなんて、どれだけROCに加担しているんだ。
これでは、五輪憲章などくそくらえだ。
順位が決まっているからいいじゃない、ではない。
オリンピックはメダルもらってナンボです。
そしてその色でみんな一喜一憂しているのだ。
アスリートの純粋な努力を無にしてしまう組織なんて、
もう、意味がない。
とは言え、4年に一回のこの平和とスポーツの祭典は、なくなりそうもない。
もはや平和な祭典とはいえなくなっているかもしれないが。
SNSでジョニー・ウィアーのコメントを訳してくださっている方の
文章を読みました。
それを読んだだけで泣けそうになりました。
彼は純粋にフィギュアスケートを愛していて、ワリエワの素晴らしさもわかっていて、
なのに、こんな問題になってしまって、とても悲しんでいる。
たぶん多くのスケーター、競技者がそう思っている。
世界最高峰の競技が観られたはずなのに・・・
私もとても悲しい。きっとフィギュアファンはみんなそう思っている。
誰も幸せにしない問題になってしまった。
ただ、15歳でも駄目なものはダメです。
ただ、不参加する権利すら与えられていないかもしれない。
本当に色んな意味で、ワリエワは「絶望」だ。