すでにシニアへの年齢制限のニュースは、ファンの間を駆け巡っていると
思います。
色んな意見がありますね。
賛成、反対。
そもそも効果があるのか、とか。
少々乗り遅れた感がありますが、これを妥当と捉えるか、
不当と捉えるか、です。
よく考えてみよう。
国際スケート連盟(ISU)は7日、タイのプーケットで総会を開き、フィギュアでシニアの国際大会に参加できる年齢の制限を段階的に17歳へ引き上げることを決めた。スピード、ショートトラックにも適用される。
現行では、シーズン前の7月1日時点で15歳になっている選手がシニアの国際大会に出場できる。今回の決定により、2023~24年シーズンは16歳、24~25年以降は17歳が下限となる。
ISUは医学的な見地から年齢制限を設けている。1996年に五輪や世界選手権などで15歳とし、14~15年シーズンからはシニアの国際大会全体へ対象を広げていた。
今回の段階的な引き上げは理事会が提案。「思春期の選手を含む全てのアスリートの心身の健康と安全を守る注意義務がある」とし、アスリート委員会の調査で回答者の86.2%が賛成したとのデータも示した。
提案は総会投票で必要な賛成数を得た。フィギュアでは当面16歳に引き上げた上で再検討すべきだとの意見も出たが、修正案は否決された。(時事)
思春期の選手を含むすべてのアスリートの心身の健康と安全を守る注意義務がある
たしかに。
ただ、17歳という定義が私にはいまいちわからない。
思春期という定義にも、どういうものがあるか、ちょっと調べてみたら、
個人差もあるし、男女差もある。
当然国によっても違ってくるだろう。
このルール改正、段階的に引き上げという事だが、
2023-2024 は16歳
2024-2025 は17歳
2023の時15歳は、2024は16歳。
結局シニアにはあがれない。
それなら一気にあげても変わらないのではないと思うけど、
誕生日によって違うのかな。
ただ、同時にジュニアとノービスの年齢も検討すべきだったと思う。
こうなるとジュニアで大渋滞が起きそうだし、そのわりにコロナ禍では
ジュニアの大会が、シニアの大会よりも開催されず、いきなりシニアで
困惑している選手が多くみられた(ような気がする)
ただ、コロナ禍で大会を開催しないことが、「思春期の選手を守ること」に
繋がっているというなら、それはそうだろうけれども。
私の妹がスピードスケートをやっていた。
高校卒業して、実業団に入っている時に怪我をした。
雪山に登り、そこから、ソリで降りる、というトレーニングをしたとき、
膝の前十字靭帯断裂、半月板損傷という大けがで、競技を辞めざるを得なかった。
はじめて中学生で全日本入りした妹だったが、実業団内でもいじめがあり、
コーチにも冷遇されたりしていた。
年齢が低ければ親の保護の元でできたが、なまじっか18歳だったから
成人扱いされ、高校卒業してすぐ、寮に入り、このような事が起こった。
そういう体質は今もあるのではないかと思う。
スケートに限らず。
競技の低年齢化は避けられない事だと思う。
競技が成熟し、スポーツ科学が発達すれば、トレーニング方法や、栄養指導、
色んな方面で選手を守る。
そうなると、早い段階で、色々な技術も体力もついてくる。
低年齢化になったのはそういう事もあるのではないかと思います。
ただ、無理やりドーピングさせたり、異常なトレーニングをさせたりすることは
年若の選手達にとって、心身の負担となり、怪我をしたりすることもある。
では、17歳以上になったらそれが減るのか、といえば、そうでもない。
女性なんかは、一番体形が変わりやすい時期。
そういう時に彼の国は、ドーピングしてくるのではないか。
年齢でいくら縛っても、ドーピングはなくならない。
大人になれば身体が重くなる。
ダイエットのためのドーピングをしてくるだろう。
そして来るべきシニアシーズンにむけて、色んな抜け道を探してくる。
私が何を言いたいか、というと、競技者もそうだが、指導者のマインドや
スキル、指導方法を教育しないといけないのではないかと思う。
草太の怪我も、ジュニアワールドちょっと前から足が痛かった、と言っていた。
コーチが知っていて止めていたら、ジュニアワールドは棒に振っても、
大けがにはならず、シニアにあがって、平昌に行けたかもしれないのだ。
ネイサンは、ラファがジュニアの時には、あまりジャンプを跳ばせないように
していたと何かで見た。
同じ時期に怪我をして、こんなに差がついてしまうのは、不幸というだけでは
済まされないと思う。
そしてセカンドキャリアにも問題がある。
競技人生が短いと憂いているため、とあるが、そもそも何歳まで競技を続けられるのを
望んでいるのか。
27歳まで続けてもいいが、その後、どんな人生を送るのか。
すべてのスケーターが、スケート関連の仕事ができるほど甘くない。
多くの選手が大学卒業をキリに辞めるだろう。
そうなるとシニアで活躍できる時間というのは短い。
ただ、正直15歳でシニアに上がるというのは、一部の選手で、ほとんどの選手は
ジュニアギリギリの18歳までジュニアの大会に出る。
考えていると益々わからなくなってきた。
真に健康で安全な競技を、というのはなかなか難しい。
五輪という一大商業イベントと化してしまったものを、最高峰として
選手が目指す限り、その矛盾は果てしなく起こる。
ただ、対ロシアという話なら、別だ。
まずはドーピング関連を片付けないで、年齢に手を付けたのは、間違いだ。
ワリエワの件は、もう解決しない。
彼女のケースは隙間を塗った事故となってしまう。
それよりも、片付かないなら、とりあえず、アメリカと日本の団体メダルを
出して欲しい。
あとでより良い色になるなら、それも良し
いつまで渡さないつもりなのか。
そっちの方が問題だよ。
だいたいシニアなのに「15歳だから」なんてとんちんかんな詭弁を許してる段階で
いただけない。
シニアの大会に出るという事は、シニアの栄誉に浴する事であり、責任も同時に
生じるし、負わない限り、その栄誉は与えるべきでない。
いいとこどりさせてたから、こんなことになるのだ。
そもそもね。
ちなみに私は、賛成とも反対とも声を上げられないでいます・・・・
【今日の独り言】
これで島田麻央選手のミラノ五輪への参加は無理になった。
狙っていただろうに。
その後だと、思春期の体型変化でどうなるか。