フィン杯を終わって一言。
まだ中国杯があるけれども、ファイナルへの道というのは、どうやっても
平等ではないな、と。
ポイントだけだと、アサインするメンバーによることも多いし。
点数を入れると、リンクの状態、ジャッジなども影響するし。
どうやっても平等にならない気がする。
ＧＰＳはあくまでも参考でしかない、という時代を経て、今選考基準にばっちり入ってしまっているので、これまた難しい。
選手にはピークがあって、それを外してしまったら、獲るタイトルも取れない。
特に五輪。
年齢とうまくかみ合えば、複数回チャレンジできるが、場合によっては、ピークと被らない場合がある。
日本は近年特に、有力選手が多数いるので、国内選抜の方が、ＧＰＳの大会で
表彰台に乗るより難しい。
誰を選抜するのか、ルールを決めても決めきれない場合がある。
いつもいつもピークのてっぺんでなんかいられないからだ。
いつもワールドや、五輪の選抜については、悩ましいところだ。
選考基準はきちんとしているが、問題は「総合的に判断して」という一文。
これは功労者（経験)を優遇するのか、未来の選手に期待するものか。
何を総合的に、判断するのかいまいちわからない。
男子はここのところ、ワールド、五輪と、序列というか、選ばれるべき選手が選ばれていたと思うが、女子は群雄割拠状態で、難しい状態が続いていた。
いい例が北京五輪。
坂本花織、樋口新葉、とその次が悩ましかった。
ＧＰＳと通年成績で言えば、下馬評では三原舞衣選手だったが、全日本の順位が良くなかった。
そして、将来性という事で、河辺愛菜選手が選ばれた。
これに関してどうこう言うつもりもないし、あの時の選考が悪かったとか、そういう事ではないのだが、あの時、三原舞衣選手を四大陸だけに選出したのか。
平昌の時、坂本選手と樋口選手は分け合ったではないか。
確かにチャンピオンシップとしては、四大陸もＧＰＳより格上ではあるが、ワールドより高い訳ではない。
むしろ、五輪には経験者で、ワールドを未来に賭ける選手でもよかった。
何が言いたいかというと、双方大切にして欲しかったのだ。
あれ以降、二人の選手は低迷している。
三原選手は、体調不良のためか、いまいち調子が上がり切らない。
河辺選手は、所属を替えて再スタートしているが、五輪シーズンより上がり切らない。
これが、スケ連の判断の結果である。
岡部さんが言っていた、「選手を育てるジャッジ」というのはどういうものなのか。
選手のピークを逃すものか。
自信を無くすものなのか。
明かに三原選手は北京シーズンがピークだったと思う。
メダルとか、入賞とかそういう事を言っているのではなく、正直あの時のスケ連の判断が、二人の選手の低迷を招いてしまったと、言わざるを得ないと思う。
未来への投資は必要だ。
でも、今、ピークの選手を捨ててまで、やる事なのかどうか。
今日、三原選手の
「スケート人生に悔いを残したくない」というインタビューを読んで、
胸が詰まった。
たぶんどんな判断をしても正解は得られなかったかもしれないが、
スケ連の選考において、その言葉を胸に刻んでほしい。
フィギュアというアマチュアで、マイナー競技に選手生命を賭けている選手たちを
精いっぱいサポートして、盛り立ててほしい。
その気持ちさえあれば、こんな後味の悪い事にはならなかった。
競技を観ているわれらも、選手が精いっぱい演技して、それに感動をもらっている。
その感動に水を差すジャッジを勘弁してほしい。
観ている私たちだけなら、いざ知らず、選手たちにそんな思いをさせないで欲しい。
三原舞衣選手のここのところの演技を観て、
河辺選手のその後を観て思うのだ。
一体何が正解だったのか。
やはり私にはわからないが、選考には納得感というものをきちんと伝えてほしい。
そうでないと、やりきれない。
全日本前に、強く願うものである。
２０２４－２０２５シーズン
フィギュアスケート国際競技会 派遣選手選考基準
https://www.skatingjapan.or.jp/common/img/info/20240923_FS_senkokijun.pdf
【今日の独り言】
あの時誰を選ぶと正解だったか、やはりわからないが、
選手のピークというものをつぶしてしまった事、伸び盛りの選手の伸びしろを
つぶしてしまった気がしてならない。
