とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

絶対王者 ネイサン・チェン

炎上覚悟で。

羽生さんのファンは読まないほうがいいと思います。

私はサゲ記事と思っていませんが、人によって解釈はまちまちになりますから。

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絶対王者 ネイサン・チェン

 

フィギュア金メダル後から、こう表示されるテロップが増えたように思う。

 

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それともアナウンサーとか、MCの解説が口頭で「絶対王者羽生結弦」と言ってたからか?

 

いや、たぶん違う。

五輪でみんなの認識が変わったのだ。

それほど五輪の影響というのは、大きいのだ。

 

たぶんフィギュアファンは知っていたと思う。

 

昌磨のいうとおり

「すべての選手がノーミスで演技したら、ネイサンに勝てる選手はいない」

 

フィギュアファンは、羽生さんが跳べるジャンプの種類を知っていて、

たとえ4Lzを成功させた事はあるけど、それは4Aほどでないが

最終兵器で、かなりベストな状態でないと装備できないもの。

 

通常運転の羽生さんは、4T、4S、4Lo 、そして3Aだ。

ただ、それを美しく完璧に決めるので、加点が付くので、BVが高いジャンプを

低リスクで跳ぶ意味がない。

 

彼は知っていたと思う。

自分の強みが「美しさ」だということを。

 

ただ、その一方、勝負事に勝つことも大好きだ。

アスリートはそうでなくてはならないと思う。

勝ち続ける事。

これが、絶対王者と呼ばれる資格だから。(たぶん)

 

平昌以降、彼は実質は「絶対王者」ではなかった。

ワールドではネイサンに勝てていないし、全日本は一度昌磨にその椅子を空け渡した。

かつ鍵山くんにもワールドで日本人最上位を空け渡している。

 

そんな中で迎えた北京五輪。

 

世間一般のイメージは「五輪二連覇」

そう、五輪では絶対王者なのだ。

 

苦しかったのではないか。

フィギュアの世界では、もうネイサンに勝てない。

しかもかなりの点差で負けている。

なのに「絶対王者」と誉めそやされる辛さ。

 

世の中は、ライバル、とか騒いでいるが、ノーミス対決でも勝てない。

彼を支えるのは、「4A」という飛び道具だ。

 

そしていつしか、

「4A」を装備したら、三連覇できる

と思い込んでいたかもしれない。

 

でも、私を含めフィギュアファンは思っていたと思う。

「そんなにBVの高くない4Aを装備しても勝てない」

 

4A 12.5

4Lz   11.5

4F 11

 

ネイサンは、4Lzも4Fも加点を満点近くで跳ぶ事ができる。

4A装備に意味があったのか?

 

たぶんそれは「夢」というものの実現に、大きな加点を見出していた気がする。

それを一瞬全日本のジャッジが、彼に見せた。

ジャッジは大きな罪を犯したと思う。

 

羽生さんの全日本のリザルトを見ると、4Aが4.11だった

が、これが基礎点12.5取れていたら、

FSの点数は、219.44 SPと併せると330.75 

彼のPBのスケカナの322.59を超える。

 

そうしたら、ネイサンを越えれるかもしれない、と。

今季、ネイサンは股関節に故障を抱えていて、スケアメを落としている。

スケカナでは300点大台を越してきたが、最高難度ではなかった。

全米はナショナルだから盛った、と思っただろうし、びっくりの転倒があった。

 

調子は万全でない、と踏んだかもしれない。

 

だからか、北京直前から急に「4Aの成功」だけでなく、

「4Aの成功が三連覇とイコールだ」と言い始めたのは。

 

ここで羽生陣営に、オーサーが付いてない功罪が出てしまった。

たぶんクリケットにいたら、「それは無理だ」とたしなめられるだろう。

 

かれは リモートもしていなかったと思う。

というか連絡を取っていなかったと思う。

 

「4A」に挑戦するのは、いい。

ただ、それが金メダルをもたらすものであるかどうか、なんて

彼の足の状態とスタミナを考えたら無理だ。

 

実際2019のGPFで4Lzを決めたがいいが、そのあとスタミナ切れを起こしている。

 

それほど4回転というのは、体力がいるものなのだ。

 

ロシア女子を見てもわかるだろう。

若い方が有利なのだ。

 

誰もがネイサンのように、4回転をバンバンと高確率で跳べるわけではない。

 

でも、私は「4A」の挑戦は悪いとは思っていない。

彼がそれほど跳びたいのなら、跳ぶ事は許されると思う。

ただ、金メダルは博打だよ、と言って聞かせる。

 

終わった後、「努力って報われない」と言っていたが、なんのなんの。

彼ほど「報われた」選手はそうそういないと思う。

 

怪我をして、復帰しても調子の上がらない選手もいるし、引退を余儀なくされる選手だっていた。

 

それは彼の努力と才能よ!という方もあろうが、運というのは大きい。

産まれて来たタイミングと、アスリートとしてピークで、五輪をチャレンジできる

回数も決まってしまうから。

 

この群雄割拠の時代、五輪を「二連覇」した。

偉業である。

 

フィギュアの人気を高めて、広く知らしめた。

 

そして「4A」は公認された。

 

これからきっと

4Aにチャレンジしてくる選手がいる。

リミッターが外れたから。

 

それが今回の五輪での、レジェンドとしての彼の功績だったと思う。

 

いつまでも勝ち続ける事などできない。

人間である以上、老いはやってくる。

 

何のタイミングか、将棋界でもレジェンドに悲しいニュースが。

羽生九段が、A級から陥落したのだ。

29年間守ってきたA級から。

 

そしてたぶん来期には藤井聡太竜王がA級入りする。

 

絶対王者の世代交代だ。

 

それでも羽生さんの偉業は、色あせる事はない。

タイトル99期なんて正気の沙汰じゃない。

天才ぞろいの将棋界で、タイトル戦に絡める人など1割程度。

その中で勝ち続けていたのだ。

 

彼もレジェンドオブレジェンド。

ただ、今、現時点では絶対王者ではない。

でも、絶対的なレジェンドである事は間違いないのです。

 

勝負とはそういうものなのだ。

 

羽生さんの去就はどうなるかわからない。

ものわかりが悪いのが、羽生さんのいいところ。

だから勝ちにこだわり、勝ち続けられたのだ。

 

でも、ネイサンファンだから言うわけではない。

 

平昌から勝ち続けていたのは、ネイサンです。

ネイサンが「絶対王者」だったのです。

 

悔しい事に、それがネイサンのアスリート人生が終わるかもしれない

五輪で、世間に知らしめられたという事。

 

彼の去就もわからない。

しかもワールドすら、まだ決まっていないそうだ。

もう、満足してしまったのか。

それともまだ股関節の具合が悪いのか。

 

私は茫然とした。

確かにモンペリエのワールドは行く!と思っていた。

ネイサンの最後の試合は見たい、と。

ただコロナで行けない。

だからGPFに賭けていた。

 

それも中止。

なんの運命のいたずらなのか。

 

本当に悲しくて仕方がない。

ただ、立ち尽くしているだけだ。

 

ただ、救いは、ネイサンが「絶対王者」として認められた事。

五輪金メダリストとなった事。

 

SNSで流れてくる彼の笑顔は、マスク越しでもとても

嬉しそうで、ハッピーと見て取れる。

 

今回は、彼の努力が認められた。

 

ネイサンはあまり多くを語っていないが、すさまじい努力だったに

違いない。

努力は、比べられない。

ただ、世界のトップを争う選手は、みんなすさまじい努力をしているのだ。

 

それだけはわかってほしい。

 

何度でも言う。

「絶対王者は、ネイサン・チェンです」

 

ただ、今後は知る由もない。

 

誰でも勝ち続けれることはできないのだから。

 

 【今日の独り言】

昌磨は、五輪後のインタで、事あるごとにネイサンが強い、という事を

語ってくれている。

本当に賢くて、素晴らしい精神を持っている。

 

 

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