とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

キーガンありがとう。(四大陸に寄せて)

昨日は、男子FSの事を書きましたが、もう少し。

 

キーガンの事。

初めてキーガンを認知したのは、平昌シーズンとその後のミラノワールド。

 

        


最初見た時、「え、スケーティング、めっちゃうま!!」と思った。

どこにこんな選手が隠れていたんだろう、さすがカナダ。

と思ったものだ。

 

すごいスタミナと、素晴らしいスケーティング、

なのに、点数がいまいち伸びないのは何故?とは常に思っていました。

 

うちの家人などは、スピードが速すぎて、ジャンプが必要以上に回転しちゃうんじゃない?とか申しておりました。

 

スピードが付きすぎて、ジャンプがが。。。と思われる選手は過去にもおりましたな。

 

パトリック・チャン

坂本花織

もそう。

 

でも、お二人ともそれをコントロールしきった時に、神演技となっていた。

 

今回のキーガンも、少々のミスはあれど、私が見て来た中では、

ベストオブベスト。

素晴らしかった。

演技も、観客も。

 

キーガンのスケートはとても軽やかでスピーディ。

重くもないし、かといって軽いわけでもない。

 

クラシカルなものより、映画音楽や、ミュージカル、カントリーなどが

合う明るいスケート。

 

やはり、メダルを取る、となるとみんな演目選びには慎重になるし、

やはり重厚なものを選ぶだろうが、キーガンはあまりそういうものを選んでいなかったように思う。

彼はたぶんいつも、みんなを楽しませようとしてくれていたんだと感じる。

 

それは色んなところからわかる。

 

いつもすべての選手と観客に感謝しているところ。

勝っても、ライバルあってのこととはっきり明言。

応援は、めいっぱい。

負けても不機嫌にならない。

 

そしてナム君との友情。

最初は仲良くなかったのに、今では大親友。

この二人の関係性を見るだけでも、涙が出そうになる。

 

またまた、これが昌磨のいう「スポーツの先にある美しいもの」のひとつ。

確かにスポーツというのは、結果がすべてではあるが、

プロセスとエピソードにも、心奪われるものは多い。

 

そういうものをしっかりと見せてくれるのが、キーガンというスケーターなんだと

思う。

 

FSが終わった後、点数を見たとき、「優勝できるかも」と思ったが、その後の

佳生くんのSPの点数とポテンシャルを考えると、ミスしないと無理だと思った。

 

もう、神のみぞしる、という感じのラストであった。

 

やはり結果は、佳生くんが優勝だったが、キーガンはそれでも初のチャンピオンシップでのメダルが、ラストシーズンの最後の方に取れたのだ。

 

年齢などを考えても、とても素晴らしいものだった。

 

ワールドはともかく、四大陸というのは、私にとっても神演技とたくさん

出会える場だなぁと思う。

 

直近で言えば、2016のPちゃんのFS。

今まで見た中でもベストオブベスト、神演技。

これから未来にも、あんなスケーティングの選手は出てこないのではないかと

震えた。

 

2017年のネイサンの優勝。

このシーズンがシニアデビューシーズンだったが、

いつか、絶対トップになる、という予感はすぐ当たった。

この時のSPとFSは私の鬼リピリストだ。

 

2019年の昌磨の優勝。

この時は、昌磨のISUチャンピオンシップ初優勝。

思わず、FSのあと倒れ込む昌磨が印象的だった。

当然この後のワールドも、と思ったが、そうは問屋が卸さなかったのだが。

 

昨年も、友野君があと一歩というところだった。

コロナ禍で色々と制限がある中でも、印象的ではあった。

(だって、ユーロの会場だよ?)

 

そして今年の四大陸。

画面だけ見ていると、コロナ前に戻ったかのよう。

観客もノーマスク、投げこみあり。

大きな声援もあり。

 

そんな中で、キーガン最後の北米での試合。

そして神演技。

 

これからのキーガンのスケジュールは、ワールドと(たぶん)国別。

 

それからは消防士の道へ。

 

アイスショーには出てくれる事もあるだろうけれども、きっと

気が付くと、いつも試合に出てくれているという事はなくなる。

 

きっと来シーズン、キーガンのいないGPSのアサインで

猛烈な寂しさを感じるのだろうと思う。

 

でも、ワールド前にはなりますが、

キーガンありがとう。

カナダを引っ張ってくれてありがとう。

若手の見本になってくれてありがとう。

 

いつも楽しいスケートを見せてくれてありがとう。

 

THEICEでお待ちしています。

 

(たのみますよ、チュッキョさん)

 

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