もう10年経つのか。
ソチの女子ＦＳの日。
前日のＳＰを見て、ＦＳを見る勇気がなかったけれども、やっぱり起きて。
ベッドの中から布団を頭からかぶって、テレビを付けた、あの日。
途中から涙で、画面がよく見えなくなっていたけれども、
やっぱり見てよかったと思ったあの日。
今日、真央ファンがみんな思い出している。
試合を見て泣いたのは、何回か。
真央ちゃんのソチのＦＳ。
そのあとのワールドの真央ちゃんのＳＰ。
ネイサンの平昌のＦＳ。
そしてネイサンの北京のＦＳ。
試合でなかったら、真央ちゃんのサンクスツアーの真央ちゃんのスケート全部。
歓喜に震えた演技もあるが、泣いてしまい、一番涙が出たのは、やはり
ソチだった。
ソチのＦＳの涙は、悲しみと喪失からの解放だったが、
その後のワールドのノクターンは、喜びの涙。
今だから言うが、正直、この年、金メダルは厳しいかなと思った事もある。
ＧＰＦの３Ａ。
あんなにきれいに跳んでも回転不足取られるなら、どうしたらいいのだろう、と私でも
思ったのだが、真央ちゃん本人もそう思っていただろう。
そして不調の全日本。
ＧＰＦの裏で、ゴールデンスピンがやっていて、キム・ヨナが出ていた。
演技を見てびっくりした。
惹かれる演技か、といえばそうではなかったが、とにかく点数が取れるスケートだったから。
あれだけ休んでいても、こんなポテンシャルを維持できていたのには、びっくりした。
どこまでも、ライバルな二人なのか、と慄いた。
なんというか、真央ちゃんは苦難を乗り越えて来たファイターだった。
ただ、この年は、さすがにもっと楽させてあげてよ、と思ったのだ。
金メダル欲しくないの？スケ連。
でも、あとでわかった。
日本の金メダルは割り当て一個だったんだろうな、と。
ロシアに行かないのは、プーチンの面目上あり得ないのだろうな、と。
別にソトちゃんを責めている訳ではない。
ただ、今にして思えばソトちゃんも、ロシアの犠牲だったのかもしれない。
キム・ヨナも、平昌五輪のための犠牲だったのかもしれない。
今ワリエワのドーピング問題が、全部解決していない状況で（カナダね）
スポーツが政治利用されている感じで、アスリートが気の毒で仕方ない。
しかし、本当に素晴らしいものは、記録を越えて、記憶に残る。
五輪の金メダル。
逃したら、やはり記憶に残らないから、記録が欲しいと聞く事もあるが、
真央ちゃんに至っては、そんな常識は通じなかった。
ずっとずっと記憶に残っている。
この写真は、あれからずっと私のＰＣの待ち受けになっている。
ＰＣを買い替えても同じだ。
カベにはネイサンの直筆サイン。
一生忘れない。
あの日の悲しみと喜びの涙を。
そして素晴らしいスケートを。
金メダルがなくても、浅田真央が一番スケートがうまい。
これは揺るがない。（私調べ）
でも、その傍ら、こうも思う。
金メダルが獲れていたら、どうだったろうか。
そう思ってしまうのは、いけない事かな。
金メダルを越える価値がある、と思ってはいるが、やはり金メダルも
価値がある。
なんとも切ない事ではあるな・・・・
【今日の独り言】
あれから復帰して、アイスショーを成功させて、リンクを造っているなんて
あの時からすると、信じられないが。
素晴らしい奇跡はこれからもきっと続く。
