とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

ワリエワの「絶望」だけじゃない。

ワリエワの告白と称してNHKスペシャルが放映されるので、

光る君への後も、NHKをつけて、テレビ前アリーナで待っていた。

 

NHKのXの投稿のリンクを上に貼ったが、

そもそも、どうしてNHKがワリエワの告白を特集するのか、興味があった。

しかし、ロシアに行ってまで、真実を突き止めに行ったとも思えず、

期待よりも、興味の方が上回っていた。

 

           



視聴後の感想としては。

何だ?この番組。

でした。

 

ワリエワの告白も、ロシアでアスリートとして生きる事とは、とか

全然語られてなく、スケオタ(ではなくても)ネットに出回っている情報以下の

番組だった。

 

「私たちはスポーツ選手だから、リンクの外で起こっている事はどうしようもない」と語らせたなら、もっとロシアのアスリートの事に注視すればいいし、

ウクライナとの問題であれば、もっとそこを掘り下げればよいし、

ロシア全体のドーピング問題なら、それを。

何が言いたいのかわからなかった。

 

取材は昨年なので、ワリエワの裁定は決まっていない時期だっただろうが、

日本での放映は3月。

先日決まった事くらい、ぶち込めたはずだが、それもない。

 

誰に向かって作られたものなのか、さっぱりわからない。

 

彼女の現在がどうか、というのであれば、どうしてそうなったのか、

もっと突っ込むべきだし、何もかもが中途半端。

ロシアの取材許可が下りず、番組内容も制限されていたとは思うが、

こんな作りになるくらいなら、お金をかけてモスクワに行く必要性があったのか。

 

日本も絡んでいる問題であるのに、日本選手、日本の関係者が一切でない異様さ。

選手も本当に一部しかインタビューしていない。

 

ワリエワが今、肉体的にも精神的にも復活していないのは、とてもよく分かったが

それがどうだというのだろうか。

 

ワリエワが絶望的だという事がわかったが、彼女が自身を「スポーツ選手」と

言うのであれば、もっとドーピングについて語れば良いのだ。

 

ただ、間違えてはいけないのだが、ドーピングが故意かどうかは結果に対して問題ではないのだ。

ドーピングした選手がすばらしい成績を残しても意味がないのだ。

 

というか、スポーツの基本である平等というものから大きく外れ、

試合に出る事自体が問題なのだ。

 

故意であろうとなかろうと、ドーピングした肉体とそうでないものと戦うのは

アンフェアであるのだ。

 

結果は、白紙にするのが正しい。

 

そしてドーピングしたという事で、別な意味で裁く際に、故意か、自身でなく

誰かに入れられて摂取してしまったか、を問えばよい。

 

だから金メダルをはく奪された事に関して、是か非かと問われる事自体が

おかしいのだ。

 

問題はもっと別なところにあるのだろう。

 

彼女やエテリが言うとおり、自身が積極的に摂取したものではないのかもしれない。

 

彼女は国内はおろか、国際大会では「無敵」だったから、というエテリの発言。

 

でもそれがドーピングの上に成り立っていたものであれば別だが、色んな仮説も成り立つのだろうな、とはぼんやり思った。

 

これ以降は仮説であるので、不愉快な方は読まない事をお勧めします。

あまり詳細な事情を取材している訳ではないので、真実味に欠ける部分も多いかもしれません。

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・今までドーピングしていなかったが、ロシア選手権前だけ、誰かに入れられたのか。

・ずっとドーピングしていて、ロシア選手権前にも摂取していたのか。

・そしてそれが、ロシア選手権後ではなく、北京五輪最中に発覚した。

 

実は、北京の時から思っていた。

これは内部告発かもしれない、と。

ロシアの大会の事なら、ロシアでは握りつぶす事ができただろうに、

どうして北京の時に?

 

ワリエワはエテリのところに、12歳からお世話になっていた。

小さいころからエテリに師事していた訳ではない。

12歳でエテリのところに来て3年で五輪。

ザギトワと同じだ。

 

ザギちゃんもかなり嫉妬されたと聞く。

元々の才能とか、運動能力が物を言うのも大きいので、致し方ないが、

ずっとエテリ組にいて、五輪に出てメダルを取るのが夢な選手達からしたら、

田舎からポッと来て、かっさわれた感が否めないだろう。

 

ロシアのような共産圏であっても、富裕層とそうでない層があるので、

力のある富裕層の娘たちからしたら、新参者は、いじめにあってしまいそうなネタである。

 

よくテレビでもあるいじめの構造だ。

 

このように、ひとつの疑問をもってしても色々な考察ができる。

 

まずはロシアの国自体のドーピング問題か、個人の問題なのか。

そしてそれが時間をおいて出て来たのはなぜか。

 

ワリエワだけではなく、他のスケート選手達も国際大会から排除されているのは、

国全体のドーピング問題か、軍事問題なのか。

 

そのあたりをもっと絞らないと、何を見せられているのかわからない番組になって

しまってる。

 

かつて、その才能に他の選手が「絶望」していたのに、それが本人に降りかかってきている皮肉な運命。

 

どの問題にフューチャーするかは、別な問題だが、浅すぎる。

 

エテリも、あれだけはっきりしている人なのに、言えない事がありそうだし、

ワリエワも言いたい事が言えていない感が否めない。

まあそれが正しい意見とは思えないところはあるにせよ、何もかもが中途半端な

印象しかない。

 

そしてこの問題を日本で放映するのであれば、

日本の選手達のドーピングに対しての意見、スケ連の意見、JOCの姿勢も問われる。

 

団体のメダル問題もそうだが、自分たちの問題として考えていないにもほどがある。

今後の選手達の教育もそうだが、組織としての意思のなさ、脆弱さを露呈している。

 

これだからナメられるのだ。

 

ロシアの問題は、スポーツ的にも国際問題的にも「絶望」に近い状態ではあるが、

この問題を取り上げるに対しての日本の姿勢とか、行動力に

「絶望」を感じるのは、私だけか?

 

 

 

ロシアが資金投入しても、作り出せない優秀なフィギュアの選手がてんこもり

いるじゃないか。

それに甘えた組織は、いずれ瓦解するぞ。

 

          

言いたい事がてんこもりの番組だったのではあるが。

 

【今日の独り言】

日本の選手は敢えて沈黙を貫いている(?)のか

発言を止められているのか、言わぬが仏と思っているのかわからんが、

もっとアンチドーピングとか、スポーツ精神とか勉強させてくれ

JOC。

 

 

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