そろそろチャレンジャーシリーズ、ジュニアのGPSなどが
開催していて、いよいよシーズンインだな、と感じる今日この頃。
北京も終わり、引退した選手、新しくシニアにチャレンジする選手など
色々ですが、ロシアは相変わらずのようです。
そんな中、ロシアのテストスケートが開催されていたようです。
ここのところ、色々追えていないので、流れて来たワリエワの演技をたまたま
眼にしました。
(男子とか、週末に見れたら、と思います)
なんでも、北京五輪の経験をプログラムにした、とのことですが、
まだ決着もついていないこの案件をプログラムにして
公表する事自体正気の沙汰ではない。
ただロシアとしては「あれはシロである」と言い切るための
材料と扱っているように見える。
そういう意図があるとも知らず、動画を見た私は、
ロシアは、なんともったいない事をしたものだ、と思った。
高難度のジャンプこそ入れていなかったが、スケーティング、柔軟性
表現力とも素晴らしい。
普通に育てていても素晴らしい選手になったろうに、
ドーピングでモンスターでも作りたかったのか。
あの歳で憂いと悲しみを表現しているプロが多いが、もっと年相応の
プロを滑らせてみたら、どうなのだろう。
顔つき自体が、泣き顔だから難しいのか。
しかし、北京が終わって半年以上経つが、以前私がワリエワがジュニアで出てきた時の
印象が、今の状況を表していると言っていいのか。
ロシアのワリエワとアメリカのアリサ。
東西の天才少女と呼ばれた二人。
ジュニアの大会では、ワリエワが表彰台の上に立ったが、
北京ではこの二人が熾烈な戦いを繰り広げるのでは、と推察していた。
しかも天才二人は対照的だった。
ジュニアの時から憂いを伴う演技力のワリエワ。
いつも明るい笑顔のアリサ。
古いと言われるかもしれないが、これがアメリカとロシアという
お国柄を象徴しているのではないかと思っていた。
しかし、誰も想像していなかったコロナのまん延。
ロシアはどこ吹く風であったが、ほとんどの国は、影響を受けたに違いない。
そしてアリサは、度重なるコーチ変更、成長に伴う体型変化などで、
全米女王から離れてしまった。
これで北京はワリエワのものか、と思いきや、そうは問屋が卸さなかった。
思いもかけないドーピング問題
先のシーズンが終わってしまえば、ワリエワは五輪どころか、ワールドもメダルなし。
アリサはワールドでメダリストとなり、もうやりきったと、引退。
そしてワリエワは、ロシアでスケートを続けている。
私たちは、ロシアの実態を知らない。
彼女が本当に自らの意思でドーピングをしたのか。
それとも、自分の預かり知らないところで、薬物を混入されていたのか。
知っていて、無実だと言い切っているのか。
本当にドーピングをしていない、と思っているのか。
色んな意味で、周りの大人たちは間違えている。
罪は償わないといけない。
ただ、本人の意思によるものでないなら、周りがそれを償うべきだ。
でも、彼女には気の毒だが、スケートという競技をやっていく以上、
自らの意思に寄らなくても、ドーピングをしてしまったら、違反である。
15歳だから、罪に問われないといのは、おかしい。
それなら、シニアでの栄誉は与えてはいけない。
シニアというのは、そういうカテゴリであるべきだ。
栄誉だけもらって、罪は償わなくてもいいなんて、そんなの競技ではない。
この政界情勢と、ロシアのスケ連の様子からすると、
ロシアはロシア国内で、スケートを粛々と行っていくのだろう。
しかし、スポーツは国の栄誉のためにやるという社会主義(共産主義)国の
ポリシーからすると、国内だけ、というのはいつまでも続かないような気がする。
いずれ終結して、その時期を待つ、と思っているのかもしれないが、
きっとワリエワがピークを過ぎた頃までには、色々終結しない気がしている。
いつまでも悲しみを表現するワリエワ。
自分で幸せと信じ、スケートから離れたアリサ。
デビューもそうだが、終わりも対照的な二人であるのだなぁと
思う今日この頃です。
こんな時代もあったよね。