もう、びっくり。
今晩から中国杯です。
KY気味にフランス杯の余韻に浸ります。
昨夜、ようやくFSの放送をチラリと見ましたが・・・
ほぼ、全員の放映されてた・・・かな?
現地では・・・・
SPの翌日、少々の疲労とともに、朝7:30の公式練習を見るために、
6:30にペティノワール・ポレサッドへのトラムに乗り込みました。
しかし、ここで痛恨のミス。
A線とB線があり、会場へはA線に乗らないといけないのに、気がせいて、
B線に乗ってしまいました。
そのため、また戻って、トラムに乗るという非効率な行動をとる羽目に。
しかし、昨日より1時間も早い公式練習のためか、それほど混んでもなく、
良席に座る事ができました。
ペティノワール・ポルサレッド
全体的に昨日のSPをひきずっているような雰囲気の中、
ロシアのイケメン@アントンくんは、ガンガン滑っています。
そして結構、ステンステンと転んでいましたが、一番気合を入れていました。
我らがネイサン・チェンは、ひとり飄々とジャンプを決めたりステップを確認したり。
そして、やはりラファのところに来ては、色々アドバイスを受けていました。
一番調子がよさそうなのは、ネイサンでした。
そして昌磨といえば。
昨日のSPの結果もあって、一番の声援の中、練習をしていました。
ジャンプも昨日の公式練習より決まっていましたし、
きっとやってくれるだろうと、私はこの時も無責任な事を考えていました。
FSの雑感
やはり氷のコンディションが良くないと思いました。
樋渡くんは、SPのときより、スピードを落とした感じでした。
でもそれが功を奏して、FSはSBを出し、FSだけで全体の4位につけます。
転倒がなかったのは、確かネイサン、エイモズくん、樋渡君、クビテラシヴィリ、
ニコララドー、ヴォロノフさん。
それでも氷の調子を見ながらなので、難易度を落とさざるを得なかった印象があります。
転倒はなくても、前傾、ステップアウトが多数で、ヒヤヒヤしたものです。
会場でこの日は、全カテゴリを実施したのですが、一、二、三を争う声援だったのは
地元グルノーブル出身の、エイモズくん。
FSの出来は素晴らしかったです。
ジャンプの出来栄えは、さほどでもないのですが、つなぎ、スケーティング、
身体能力の高さを生かした演技が、会場を沸かせました。
感極まって泣きそうになっていました。
キスクラにあがって点数が出る瞬間は、一人では耐え切れないのか、
両脇のコーチに手を握ってもらうのは、もはや慣例?
ワールドもそうだったような・・・
微笑ましい光景のなか、SBを出して、また泣いてました。
私の周りのフランス人も笑っていました。
嘲笑ではなく、温かい笑い。地元の男の子がよく出来たね、って感じでした。
そして、我らが日本代表、宇野昌磨。
滑走順は、エイモズくんより早かったですが、
この日の声援は、エイモズくんとは違った意味で、すごい声援でした。
まあ、私もガラにもなく大きな声を張り上げたのですが、地元の人の声援がすごかった。
日本の大会よりある意味凄かったです。
もっと凄かったのは昌磨の演技です。
全部のジャンプにマイナスをもらって、転んでも立ち上がり、演技を続けた。
フランスの観客も、段々と応援する声が高まり、拍手も起き、昌磨にとっては、
励みになったと思います。
昌磨が転ぶたび、みんなは拍手と声援を送ってくれていて、でもチキンな
私はそのたびに「ひっ!」とか「ヴッ」とか、声にならない声を出してしまっていました。
終わった時は、凄い声援で、私はなぜだか感極まってショウマバナータオルで
涙をぬぐってしまってました。
同行者も泣いてます。
同行者から後から聞いたのですが、昌磨に投げ込まれたぬいぐるみが、キスクラに落ちなかったので、ラファが拾って、キスクラにそっと置いてくれていたようです。
そして昌磨の演技にも拍手を送ってくれていたようです。
かなりたくさんの花とぬいぐるみが投げられていて、数が少ないフラワーガールが
てんてこ舞いの中、花とプレゼントを一緒に持って、連盟の小林部長さんが
キスクラの階段を上がっていました。
(しかし、フランスはいつもなぞのキスクラ。スケート靴で階段を登らせる意味が?)
私は、ああ、さすがにフリーは一緒に座ってくれるんだ・・・と安堵したのですが、
気が付いたら、昌磨一人じゃないですか!
びっくりしましたよ。
また一人なの???
そうしたら、笑顔だった昌磨にまた大きな声援が。
そうしたら、昌磨が顔を伏せて、涙をぬぐっている姿が見えました。
たぶん昌磨は小林部長さんが座っていても、甘えないと思います。
でも、隣にいるだけで救われることだってあるんじゃないかな、と思いました。
何もしてあげられない、観客の一人であることがとても歯がゆく思えた瞬間でした。
この時の昌磨の涙は、悲しいものではなかったとあとでインタビューで聞いたのですが、もうランビが駆けつけてくれないかなと思ったものです。
(近いので)
そうこうしているうちに、いつの間にかポンさんがコールされていました。
そうか、ラファがリンクサイドにいたのは、次がポンさんだからか。(笑)
ポンさんは、グレイティストショーマン。
最初の四回転は、転倒でしたがあとはマイナスはあるけど、なんとかまとめた
感じ(適当だな)
どうやらSBだったようで、キスクラでは笑顔でした。
そしてネイサン。
予定構成では、アメリカ大会と替えて来て
冒頭に4Lzをもってきます。
朝の公式練習ではうまく行っていたフリップが、直前の6練で決まらず、
すぐルッツに替えて跳んでました。
本番は、予定構成の4Fを3Lzのコンボで決めてきました。
ネイサンの強さは、予定構成は決定でなくする調整力ですね。
すぐ他のジャンプで置き換えられる。
ただ、あまり替えすぎると、つなぎとか色んなところに影響しそう。
ジャッキーさんにも指摘されていましたね。
でも、なんでしょう。
昌磨の衝撃の後としても、SPは感情豊かでしたが、FPはすこし
調子が悪い感じでした。
ジャンプがステップアウトが多くなり、ちょっとまずい流れかな、と思っているうちに
3A。
すばらしい。
というか平昌シーズンがうそのよう。
今ではほぼ失敗することのない、ジャンプになってきているのがすごい。
最後は3Aのコンボ。
決まりました。
その瞬間、キスクラのほうから、フェンスを叩く音が。
ラファでした。
しっかりしろよ!と鼓舞するかのように、バンバンと複数回叩いていました。
試合中に叩いたコーチは初めて見ました。
録画を見たのですが、音は聞こえませんでしたね。
ひょっとしたら、他のコーチもやっているかもしれませんね。
でもコレも現地観戦の醍醐味でしょう。
その後のコレオは、会場の声援もあってヒューヒューものでしたが、
あのラファの気合注入がなかったら、悪い流れになっていたかも、と後で思いました。
点数は、194.68点
以前のネイサンなら、このミスで180点台になったものですが、最近ようやく
PCSが認められてきて、うれしい限りです。
高すぎると、どこかで叫んでいる方々がいらっしゃいますが、
今までが低すぎたと思っていますので、身びいきナシでも正当な評価だとおもいます。
ネイサンを第一に観戦に来たので、優勝してうれしかったです。
ポンさんと一緒でウキウキのネイサンも垣間見えたりして、それも安心した。
でも、漠然とした不安が私の中には残りました。
できすぎるネイサンになのか、ちょっとミスがあるネイサンになのか。
ポンさんに浮かれているネイサンになのか。
今シーズンベストを出さなくてもよい。
大学もあるし、ワールドに標準を置いてほしい。
この不安はなんなのか、よくわかりませんが、杞憂に過ぎないことを祈るばかりです。
もう、中国杯が始まっているので、この辺りで。
フランス杯のアイスダンスとかエキシ、その他もろもろも、
またアップしますね。