とかくに人の世は住みにくい

(一応)ネイサン・チェンファンのブログです。その他趣味、日常、時事問題 何ということはない事を呟きます・・・

もう平昌の事は聞かない。ネイサンチェンの落とし物

 

平昌のことは、もう聞かないでくれ。

 

ジョニーとタラのインタの会話をSNSに載せてくださった方の訳を拝見しました。

 

これだけで私は涙が止まりませんでした。

 

四年間。

平昌からこっち、四年間、彼は事あるごとに平昌のSPについて

聞かれていた。

あの失敗を糧にして、強くなったとはいえ、あの時の恐怖はいかばかりだったか。

 

GPSでもなく、全米でもなく、ワールドでもなく、4年に一回のオリンピックで

起こった出来事。

 

自分が子供だった、と反省し、いくら反省しても反省しても、自分でも思い出すだろうし、人にも思い出させられる。

 

まさに地獄。

 

いくら平昌から負けなしでも、五輪ではミスをした、と言われる。

毎年あれば、ここまで思い込むこともないが、それが五輪の怖さである。

 

彼はいつもにこやかでハッピーに見えた。

そして目の前の物に対して全力で取り組み、勉強、スケートを両立させた。

 

これ以上どうしろと?

 

五輪でのミスは五輪でしか解消できない。

 

参加資格を取るのですら難しい大会なのに、再度この場に降り立ち、

前の五輪の無念を晴らす・・・・

 

簡単に言うけど、簡単じゃない。

 

SPを終えた時、ネイサンはいつになく、感情を爆発させた。

きっとFSより、SPの方が思い入れはあるだろう。

 

 

 

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初めての五輪を楽しめる選手はいい。

初めての五輪が後悔の残るもので、最後になるかもしれないスケート人生の

幕引きがどうなるかとミックスされた、この北京五輪。

 

ネイサンはかなり緊張していた。

見ている私の心拍数も上がっていた。

検査中だったら、再検査だろう。

 

顔もこころなしか、やつれていたし、身体もやせていた。

 

加えてコロナで神経を張り巡らせていたこの大会。

 

113.97の世界最高得点。

 

完璧な内容だ。

まっちーが言う通り、これ以上の難易度のSPはない。

 

もっと上げてもいいくらいだ。

しかし、彼の心はとりあえず落ち着いたろう。

 

それで、ようやく言えたのだ。

「もう、言わないでくれ」と。

 

考えてみれば、プログラム変更も合点がいく。

 

SPにエタニティとネメシス

FSにモーツアルトメドレー

 

とてもネイサンに合っている曲であって楽しみだが、ネイサンが五輪で滑るのに

ふさわしくはなかったのだ。

 

いや、心情的によろしくないのだ。

 

彼は、この五輪でハッピーになりたかったのだ、

なので、ラ・ボエームで切ない心情を語り、

ロケットマンで、気分を上げて、点数も上げて、金メダルを獲りに行きたいのだ。

 

そこに悲しい音色は似合わない。

 

いや、滑り切れるだろうが、彼の心情とマッチしないのだ。

私もネイサンの笑顔が観たい。

終わったあと、笑顔で終えれるプロがいい。

 

      画像

 

難易度の問題ではなく、ネイサンの心情の問題なんだろう。

 

明後日、ネイサンは四年前に取りそびれたものを、取りに行く。

今回は金メダルを奪いに行くのではない。

取り戻しにいくのだ。

 

その時、リンクで満面の笑みでいるのを見たい。

 

私も、今日を限りで平昌の事を言うのはやめよう。

明るい未来を語りたい。

 

 

 

 

 

 

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