日本フィギュアの最高はバンクーバー
昨日、マツコ会議に高橋大輔が出演した時、ワイプで話していた言葉です。
なるほど、と思いました。
前からマツコさんが、かなりのフィギュアファンというのは存じ上げていたのですが、
それらしい番組に一切関わってこなかったので、「賢い人だ」と思っていました。
残念ながら、北京後の報道を見ると顕著なように、マスコミは自分たちの都合で
アスリートを選別し、媒体に載せます。
往年のファンである人達にとっては、理不尽なそして、辛いものでした。
今回高橋大輔が二度目の引退を表明したことにより、自身の番組に呼んだというのは、
かなり条件付きだったと思います。
髙橋大輔の経歴、戦歴ではなく、演技とスケートの本質を語る、ということにフューチャーするということ。
それを「気持ち悪い」と「エロス」というワードに転換し、番組的に面白くする。
だって、まともに語ったら、他のフィギュア番組と被るだけ。
そして、そういう事を言いたいんじゃない、というのが伝わってきました。
バンクーバーが日本フィギュアの最高と言ったのは、なにもその後の五輪のメダルを
貶めたものではなく、複数の日本選手が入賞し、そしてメダルを取ったということ。
そして最大の理由はメダリスト二人が、いつもチャレンジしていたということではないかと思います。
過去にマツコさんの番組で、みどりさんが出た時に、
「それでも、私は一番すごいというプログラムは鐘、だと思う」
（どんな言い方かは忘れましたが）
と言い切った。
鐘、ですよ、鐘。
そう。たぶん真央ちゃんのプロで、マツコさんの言う一番「気持ち悪い」プロ。
気持ち悪い、というのは、たぶんその人の本質がはっきり見えて、なんだか
気持ちの整理がつかない、という感じにも取れる。
「鐘」が好き、というのは、普通のプロを見つくして、辿り着いた先なのかな、と
思っています。
好みのプロ、というのもあるけれども、選手の本質にたどり着いた先のように
感じました。
大輔氏の「バチェラレット」も同じかも。
本人もそういうのが、大好きと言っていたし、しかも、生首持っていたとは
知らなかったです（笑）
あと良かったのは「現役選手を語るのは違うと思う」です。
解説者とか報道の方ならともかく、イチフィギュアファンが語るとロクな事にならならい。
だって、好みがあるんですから。
うちの妹の中でも「浅田真央より安藤美姫の方が好き」というのもあれば、
藤井聡太には興味がないが、山本草太には興味があるという父もいる
←これはちょっと違うが。
現役選手は、まだ途上中。
終わってから、現役時代を総括できる。
それを公共の電波で素人がこねくり回すと、今のフィギュア界の報道とファン界隈が
余計に混乱するし、炎上する。
本当に賢いです。
そして言い得て妙なワードが多すぎて、30分があっという間でした。
大輔氏のエロスを引き継ぐ後継者（気持ち悪い選手を作れ、という事ですね）を
との要望ですが、なかなか難しいですよね。
一番の候補者は、昌磨ですけれども、彼には大輔氏のような「弱さ」が全面に出てこない。
気持ち悪いプロを滑るには、自己陶酔と弱さとその他が必要。
弱さによって、狂っていく様が必要なのかなと思ったりしました。（知らんけど）
昌磨のロコを見たら、そちらの領域もイケそうだけれども、それだけに
留まらないかもしれないし。
バンクーバーが最高というのは、なんというか、女子も男子もスーパースターが揃って出場していたとか、色んな意味に捉えられますよね。
もちろんソチも男子で初の金メダルを獲ったし、北京では初の団体メダルを獲った。
ただ、確かにバンクーバー前とバンクーバー以後では、何かが違う。
日本フィギュア界が世界に認められた日でもあると思う。
なんだかうまく言えないけれども。
【今日の独り言】
バンクーバー以後、不満なのは、スパイラルシークエンスが無くなった事。
あれこそ、女子フィギュアの華といえる技であるのに、なぜなくなった。
タイムパフォーマンスなのか、キム・ヨナのせいなのか（言いがかり）
なので、最近美しいスパイラルを滑れる選手が少ない。
真央ちゃんのケリガンスタイルのスパイラル、美しかったなぁ
バンクーバーもそうだけれども、こちとら、カルガリーも記憶の片隅にある。
改悪のルール改定も大概にして欲しいですよね。
