やはりわれらがネイサンは、考えていたのですね。
ここのところ、コロナ禍以外に、黒人人種差別問題が噴出していて、
秋の大統領選にもかなりの影響を及ぼすと思われる。
この時期に、あまりインスタがアップされていない原因は
1. 単純に氷に乗れていない
2. コロナ禍+アメリカの人種問題
が大きかったからではないかと思っていました。
ただ、これは簡単に口に出せる問題ではないですね。
特にネイサンは、チャイニーズアメリカンですから。
このブログでもちょいちょい出している事ですが、ネイサンは移民の両親を持っている
中国系アメリカ人。
もちろん苦労されて、ちゃんとアメリカ国籍も取られています。
本当に大変だったと思います。
ご両親も子供たちも。
アメリカは自由の国、と言っているけど、人種差別は南北戦争が終わっても残っている。
いや、アメリカだけでない。
ヨーロッパでも。日本でも、どこでもある問題。
ネイサンはずっと考えていたのですね。
ネイサンの問題提起に対して、簡単にコメントできず、困っておりますが、
人種問題が出た時、ネイサンはきっと色々な思いが交錯したと思います。
優秀なネイサンですが、たしか高校はオンラインだったと平昌前のどこかのインタビューで読んだ気がします。
スケートも忙しかったでしょうけれども、それ以外の理由だってなくはないかもしれない。
優秀であるが故に、中国系であるが故に辛い思いをしたことも多かったと思います。
それは家族のおかげで健やかに育つ事ができたと思いますが、お父様、お母様など、
とてもご苦労されたと思います。
能力があれば、アメリカでは力を発揮することはできる。
でも、僅差だと肌の色で決まってしまう事も多かったかもしれない。
私たち日本人で日本に生まれて、そんな差別を受けた事がない人間には
想像もつかない問題です。
日本は島国なので、民族問題、領土問題の意識が希薄です。
いざとなれば、神風(元寇のときね)でも吹いてくれると思っているのだろうか。
戦争で大変な思いをしたのは、もう遠い記憶なのか。
その記憶をよみがえらせるのは、記録を自分で読み解くこと。
本、映像、伝聞などなど。
私は主に、書籍で知識を得ましたが、読めば読むほど、辛くて辛くて、
国文学の購読で「戦後の文学」をやめようかとおもったくらいです。
でも、辛いからと言って目をそらしては、また同じ過ちを犯してしまう。
人間というのはそういうもの。
ネイサンも本を読んでいます。
私はフィギュアスケーター ネイサンチェンのファンですが、
こういう問題意識を持つ、一人の大学生としても尊敬します。
これを機会に、みんなが本を読むようになるといいな、とも思います。
メディア、映像などは、想像力を鈍らせます。
本を読み、想像力をもっとつければ、もっと配慮のある人間が増えると思う。
(まぁ一概にそれだけでは無理ですけど)
メディアに流されず、情報をしっかりととらえ、それを自分で咀嚼するのです。
そうすると自分の真実が見えてきます。
温故知新とはよく言ったもの。
かつて私の同僚は「昔の事をまた学んでも、何の意味もない」と
のたまった方がいらっしゃいましたが、激しく反対です。
ネイサンの読んだ「How to Be an Antiracist 」はamazonでもベストセラーになっています。
ただ、私は英語がからしきダメなので、他の本で自己啓発するとします。
こうやって、インスタをアップしてくれると、自分はもっと勉強しないといけないと
反省します。
ちなみに私が初めて人種問題に震えた本は、
「アンネの日記」と「アンクルトムの小屋」です。
どれも子供用に簡略された本でした。
その後、もっと完全訳は読みましたが。
【今日の独り言】
こんな本読んでたら、ISUのなんちゃらアワードなんて気にしてる場合ではないですね。
ただ、ネイサンを叩いていた人達は、一度考えた方がいい。
人を貶めることがどんな罪なのか。