本郷理華選手が引退を表明しました。
とても華やかで、ダイナミックなスケートの選手でした。
リバダン、素敵だった。
彼女もスケート人生も、かなり浮き沈みがあったように思う。
リンクが閉鎖されて、名古屋へ
長久保先生に従事して、シニアデビュー。
2014-2015シーズン
ロステレ杯で初優勝。
全日本で準優勝
四大陸で銅メダル。
2015-2016シーズン
中国杯で銀メダル
四大陸で銅メダル
その後、世界の主要大会では台乗りは難しくなってきていたところだった。
大きいのは、たぶん長久保先生が、コーチを辞められたからではないかと思う。
もちろん邦和のコーチの先生たちが悪いというのではない。
彼女が、シニアで活躍できたのは、長久保先生とのタッグで、そのバランスがうまくいっていたからではないかと思う。
鈴木明子さんも草太も、長久保先生とのタッグがうまく言っていたからだと思う。
ジュニアの頃から知っていたが、少々姿勢に難があるので、どうなるだろうと思っていたが、さすが長久保先生である、と感じた。
かのクリケットも、羽生さんとハビが活躍しているから、
「あそこへ行けばうまくなる」と思ったのか、入会者続出で順番まちだったらしいし。
でもメドちゃんも行ったけど、帰ってきたし、ナムくんも途中で移籍した。
こんなにジャンプなど、理論的に研究されているご時世であっても、
やはり人と人の結びつきが、重要なのだ、と強く気づかされる。
そしてタイミング、というものもある。
体操の白井くんが引退した。
リオでは金メダルだったし、若いので東京五輪までは、と思っていたが、
そうはいかなかった。
相次ぐ怪我などで、大会に出場できず、主力から外れていった。
私も東京五輪では、白井くんが中心となって日本の体操メンバーを
盛り上げていく、と思っていたのだが、たった4年でこんなに人生が変わってしまう。
怪我というのは、いつ怪我をして、いつ治るかで大きく人生が変わる。
何度もいうようだが、ネイサンと草太がいい例だ。
白井くんは、「もう未練はない」ときっぱりしていたが、昨年などは
「五輪なんてなくなればいい」とまで思っていたそうだから、
この境地に行くまで、相当辛い事があったろう。
東京五輪という大きな節目を目の前に、このような決断を下したのは、
開催が後押しになったのかもしれないが、白井くんはもう次の道に進み始めているので、本当に良かった。
本郷理華さんが、どの道に行くかはわからない。
プロスケーターという人もいるが、あれもそんなに簡単なものではないと思う。
願わくば、この後の彼女の人生が、これまで努力してきたものが報われるようなものであるといい、と思わずにはいられない。
小さいころから、一つの事にがむしゃらにやってきて、それが無くなった時の喪失感と
これから自分が何をしたらいいのか、わからない無力感。
一生懸命頑張ってきたのに、そこで崩れていく人もいる。
そして、また、「引退」と聞くと真央ちゃんの引退と、来るべきネイサンの「引退」を思ってしまう。
「引退」というものは、本当に心構えが必要だ。
選手にとっても、ファンにとっても。