カザフスタンのエリザベート・トゥルシンバエワちゃんが、引退した。
彼女については、クリケットにいる時くらいからの認識で、
ああ、将来有望な選手なんだろうな、と思っていた。
針金のように細くて、あんなに細くて跳べるんだろうか、という印象だった。
今にして思えば、今のロシアの女子たちの体形だったのだ、と・・・・
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彼女についての思い出は、2019年のさいたまワールド。
この大会で、彼女は世界選手権で、シニア女子で初めて4Sを成功させた。
成功した時は会場が割れるような歓声があったのを、記憶している。
あと、号泣したのは、彼女のエキシビション
テン君の追悼プロだったこと。
冒頭にテンくんの映像が映った時は、胸を突かれた。
地上波の映像には映らなかった。
(CSでは映っていた)
彼女はクールビューティーなスケーターのイメージがあったけど、
きっと心の中にテン君がいたんだろう。
それだけで、涙が出てきて・・・・・・
彼女はとても強いスケーターのように感じていました。
カザフスタンの女子は、彼女くらいしかいないし、
カナダへ行ったり、ロシアへ行ったり、孤軍奮闘していたイメージです。
でも、きっと、先駆者であるテン君の存在は、とても大きかったんだと
その時改めて、テン君の存在というのは、色んなところで大きかったのだな、と
思ったのでした。
ワールドではオフィシャルにはテンくんの事は何も触れられなかった。
でも、トゥルシンちゃんのエキシの時に映像を流す許可をくれたり、
さいたまスーパーアリーナで、テン君の展示が許されているところを
見て、なんとなく、感じました。
本当はもっと大きく取り上げてほしいとは思いましたが、自分に個人的な
感情が入っているので、それが正しい判断かはわかりませんでした。
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以前、ブログでもつぶやきましたが、ローリーがここに訪れているのにも
遭遇しました。
ローリーは泣いていました。
本当に愛されていたスケーターなんだな、とそこでもまた胸が詰まりました。
そこで買ったマグネット。
金額は特に決められていないので、と言われたので、
財布の中の小銭と札を少し入れさせていただきました。
(あとから考えたら、小銭は迷惑だったかも!)
とってもかわいい。
これを見るたびに、喪失感と、運命の残酷さを感じます。
なぜ、あの人が、とよく言われますが、本当に「なぜ」なんでしょう。
神様はその試練に耐えられない人には、試練は与えない、とも聞いた事が
ありますが、そんなの不公平ですね。
うちの親族には、クリスチャンが多くいるのですが、
私も小さい頃、カトリックの幼稚園に通っていましたし、
教会の日曜礼拝にも出ていました。
もちろん洗礼も勧められましたが、結局洗礼を受けないまま、
教会に行くこともなくなりました。
神の存在は否定しませんし、信じています。
でもきっと幼いころから、人は不平等なもの、という概念がずっと拭い去れず、
そのことを叔母に話したところ、「あなたはひねくれている」と一蹴されました。
神の前では平等かもしれませんが、やはり平等ではないと思います。
などという事を、テン君の事件で思い出し、そのため頭の中で色んな事が渦巻き、収集が付かなかった記憶があります。
さいたまワールドは、ネイサンとザギちゃんが優勝したので、最高の思い出でしたが、
ちょっとほろ苦い思い出があったということ。
それが 2019 世界フィギュアスケート選手権についての
ひとつのエピソードです。
いよいよ本格的に試合のシーズンに突入します。
コロナなしでは語れないここ最近のフィギュア界。
どんな一年になるだろうか。