年末、年初から忙しくて、全日本の振り返りが全然できてない。
早く見返したいが、いつになるやら。
とはいいつつも昨年末の全日本も、見ごたえのある試合だった。
そして、この試合で再度発見したこと。
可愛げについて。
氷のコンディションのせいか、全日本という大舞台のせいか、
上位選手にミスが多かった。
でも。
なんというか、ミスした後の会場の雰囲気が、ギスギスしていないのだ。
それは2017の名古屋のグランプリファイナルでも感じたものと似ているような
気がした。
まず、最初に感じたのは、アイスダンス。
かなだいペアの演技のラスト。
髙橋大輔は、リフトで転ぶ(っていう感じでしたか?)というミスをしてしまった
のですが、その際、会場中に溢れたのは、悲鳴というより
「あー、やっちゃった」というほんわかした笑いというか、ため息の大きいやつの
感じでした。
私の席の周りには、かなだいペアのファンが多かったのですが、
鬼気迫るものではなく、もう長い事一生懸命応援して、親戚くらいな感じを
醸しだしている人も多かった。
フィニッシュで高橋大輔が頭を抱えていた時、なんだかみんな笑っていた。
あざ笑う、という訳でなく、しかたないねぇとか、もうしょうがないねぇとか。
愛しさが混じった笑いでした。
そういう高橋大輔を見て、
「ああ、この人は可愛げのある人だ」と思ったのでした。
成功したら、喜べる。
失敗しても、残念だったね、次頑張ろう。と笑って言える。
そしてその失敗は、なんとなく可愛らしい。
本人にしてみたら、失敗して可愛いなんて不本意かもしれないけれども、
そういう彼を見て、ファンがたくさんいる理由が改めて分かった気がします。
哉中ちゃんにも「あーもったいねぇ」と言われ
シュンとしている姿は濡れそぼった子犬のよう。
しかしひとたびリンクに立つと、ダンサーというかパフォーマーというか
スケーターな高橋大輔になる。
今回、男子も結構ミスが多かったけれど、そのミスをどう表現しているか、というのが選手によって結構違いがあったなぁと。
友野君は「やっちまったぜー」
草太はこの世の終わりのような、キスクラだったと聞いてます。
昌磨は、リカバリーをするあまり、曲が終わってもスピンし続けているという
暴挙(ではなかったのですが)に出て、会場の微笑みをさらっていた。
後で、その模様がどうとらえられるか、という事なのかなぁと思います。
この三選手は、三人三様でしたが、代表で選ばれた今となっては笑い話。
そういうところもスケーターの魅力に繋がっているのだろうな、と
しみじみ思った全日本でした。
ただ、演技中はこっちも「全日本だから!」という緊張感でいっぱいでしたが、
終わってみたら、そんな感想も自分の中から出てきて、いい試合だったのだなぁと
思いました。
そして年末は忙しくて振り返る暇がなく、今日、これから名古屋フェスです。
生憎雨がぱらついているので、寒い日ですが、防寒はしっかりして行かねばです。