時事ネタではあるが、愛知県出身の将棋の棋士の藤井聡太が、見事八冠を獲得した。
彼の初めての棋戦優勝が、ちょうど平昌五輪の男子FSの日で、
名古屋の号外に、羽生さん、昌磨と並んで出ていたのが印象的だった。
石川祐希選手とともに、デビュー前から地元の番組で取り上げられる事があった
彼の偉業は、真央ちゃん、昌磨に続く地元の親戚、といった感じで、うれしいものである。
毎年地元東海テレビが、正月番組で「藤井聡太14歳」から20歳まで製作しているが、
当然毎年やるんだろうな、と思っている。
地元は身びいきしてもいい。
空前絶後の偉業なので、称えてもいいし、全国的にフィーバーしてもいい。
ただ、勝者を称える際に留意してほしいのが、ライバルたちの取扱だ。
なんか、どう言ったらいいのか、、、、雑なんである。
ひとかどの棋士をお呼びしているのに、序列一位とは言え、21歳の若者を
称えるのに、年長者に対する敬意というのが薄い気がするのだ。
知らない人は、「この人、藤井聡太に負けたんだ。大したことないね」と
思ってしまう。
そうじゃないんだよなぁ。
それって、伊藤みどりが、浅田真央の事を語ったり、
プルシェンコがネイサンの事を語ったりするみたいな感じなのに。
比べようがないのに。
実はちょいちょい気にはなっていたが、そのライバルたちが特に何も言わないので、
将棋ファンがXなどでポストしている程度にとどまっていた。
しかし、先日のNHKの「クローズアップ現代」がかなりいただけない感じに仕上がっていた。
藤井八冠についての番組だが、渡辺明九段と師匠の杉本八段。
渡辺先生はスタジオ出演、杉本師匠はリモート。
確かに杉本先生は、藤井八冠の師匠であるが故に、今ものすごく忙しいのはわかっているが、なんとなくモヤる。
上位者がスタジオなのに、という事と永世称号を持っている棋士に対しての
リスペクトは?と思ったのだ。
内容は正直、市井に溢れている情報番組ネタとさほど変わらない内容。
違うところと言えば、渡辺先生が出演して、藤井八冠の強さとかを語るところだろうが、正直渡辺先生に出演して頂かなくてもいい感じの番組構成だった。
NHKらしからぬ失態だ。(将棋に関しては)
確かに渡辺先生は、藤井八冠に4冠も渡してしまっているが、それだけ彼が強くて
タイトルを持っていたに他ならない。
であるのに、なんだか対応が杜撰というか、本当に将棋の事わかっている人が作った番組に見えなかったのだ。
NHKは棋戦も持っているし、番組も持っている。
なのに、これでは・・・・と言った印象を受けた。
私はフィギュアファンなのだが、この感じ、どこかで受けた気がする。
そう、平昌後と北京後だ。
平昌後は必要以上に持ち上げた選手の番組が続き、うんざりしていた。
金メダリストを称えるだけでなく、その他メダリストには触れない番組構成、
誤った競技の期待度を促す内容になっていたこともある。
人を持ち上げる時に、他の選手を無視したり、価値が低いものとして報道するやり方は、場合によっては不快感が残り、あまりいい感じを受けない。
マスコミというのは、大きな力を持つ。
それが故に視聴者を誤った方向へ導きかねない。
近年の藤井聡太竜王名人の活躍は、棋界にとって、認知度を高める役割もしていて、
色んな理解も深まってきているが、藤井聡太以外は、・・・・という感じに受け取られかねないので注意してほしい。
そこは、この機会に将棋連盟の会長に羽生善治九段が就任したのは、大きいかもしれない。
藤井聡太一極集中が避けられるかもしれない。
フィギュアも、普及してから結構時間が経っているのに、競技の内容の理解は得られていない、もしくは、内容を理解させようとしていないのでは、と思われる。
私も、自分の興味のない分野については、からきしなので、テレビやSNSの事を信用してしまう事もあるので、あまり人の事は言えないのではあるが。
ただ、どんな情報でも、マルっと信じてしまわず、自分が見たものをしっかりと咀嚼していかないといけないな、とは感じる。
今週末からGPSが始まる。
昌磨の二連覇がかかっていると報道されているが、世界フィギュア2連覇(日本人初)
であるのに、扱いが雑であるのが、気になる。
強い選手をフィーチャーしないのか。
商品価値が高いものを取り上げたいのか?
(少なくとも昌磨ファンの課金能力はすごいものがあるのだが)
強くなれば、取り上げられ方も変わると思っているのだが、
それだけではないのが、テレビを始め、各報道の魔訶不思議なところだ。
【今日の独り言】
昌磨の功績はもっと称えるべきだ。
確かにトップを走り続けるのはすごい事だが、その後をぴったりと付いて
今や世界王者に。
かなりの精神力だ。
宇野昌磨にしても、藤井聡太にしても、愛知県出身の若者、
すごくね?と感心している。